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【小児歯科】子供の矯正っていつからするの?

子供の歯並びが気になるという親御さんは多くいらっしゃると思います。

もしかして、こんなお悩みはありませんか?

  • 子供の歯並びが悪いのは遺伝なのかも
  • 永久歯が生えてきたら矯正するしかないのかな


実はこの考え、すこし違う場合もあるのです。
今回はそんな『矯正』についてのお話をしていこうと思います。




■歯並びの悪さは遺伝する?

詳しくはこちらの動画を見てみてください↓




歯並びや噛み合わせは、すべてが遺伝で決まっているわけではありません。
日常の生活習慣や食事と深く関係しており、良い方向にも悪い方向にも成長していきます。

つまり、歯並びや噛み合わせが悪くなるのには”原因”が存在するのです。

悪くなる原因となる生活習慣を繰り返し、そのまま気づかずに成長する時間をつかってしまうのはもったいない・・
同じ時間をつかうなら、良い方向へ向かうように時間を使えるのがベストですよね。

歯並びや噛み合わせについての考え方は

”歯並びが悪くなったら矯正する”

もちろん、この考え方も大切です。

しかし

”悪くならないために、小さい頃から歯医者さんへ行く”

このような考え方をたくさんの親御さんに知っていただき、小児歯科の分野から子供の歯並び・噛み合わせが、悪い方向へ進まないようサポートができればと考えています。


■歯並びや噛み合わせが悪くならないようにするには

歯並びや噛み合わせが悪くなる原因は、本当に多岐にわたります。

普段の子供の様子や癖を観察し、当てはまるものがないかぜひチェックしてみてください。


歯並びや噛み合わせが悪くならないようにする注意点①”姿勢”



歯並び・嚙み合わせは普段からの姿勢が大きく関わってきます。

  • 猫背
  • 後傾姿勢
  • 前傾姿勢
  • うつ伏せ寝
  • 足を組む
  • 頬杖

地球上にあるすべてのものは、常に真下に向かって重力がかかっています。
歯並びや噛み合わせが悪い方向へ進めないようにするためには、その力のかかり方を整え、前後左右のバランスを意識するという事がとても大切です。

普段から姿勢が悪いと、重力のかかり方が不均等になります。
そうすると上下の顎の位置に影響がでてきます。

下の顎が上の顎に対して前にずれてしまうと”受け口(反対咬合)”となることもあります。

また、”舌”は歯列の内側から顎や歯の骨を押し広げる役割があります。
”唇”は反対に、外側から押し込む役割をしてくれています。

重力のかかり方次第で、このバランスにも乱れが生じてしまい、その結果歯並びや噛み合わせが悪くなるということも十分に考えられます。



歯並びや噛み合わせが悪くならないようにする注意点②”食事”

歯並び・噛み合わせには食事の取り方とも深く関係があります。
子供の食事、つまり離乳食の食べ方なども注意していただくといいと思います。



  • 正しくない姿勢で離乳食を食べる
  • 食べる物の硬さ
  • 食べる物の形
  • 歯の生え方に合っていない
  • 次々と食べ物を与えてしまう
  • 足の裏が床についていない
  • 味が濃すぎる


一般的に、大人と同じ食べ物を食べられると言われている1歳半は、実はやっと最初の奥歯が生え始める時期なんです。

まだ奥歯がない時期に、奥歯4本を使い食事をしている大人と同じものを与えてしまうのは、少し早いと考えます。

また、足が床についていない状態のまま食事をとると、思うように力が入らず、噛んだり、飲み込んだりする動作がどうしてもやりづらくなってしまいます。

味が濃すぎるものは、嚙まなくても十分に味がするため、噛まないで食べてしまう癖もついたりします。



■矯正はいつからはじめたらいいの?

 

矯正はいつからするのか?

  • 歯並びや噛み合わせの状態
  • 患者さまの希望
  • 矯正治療の方法・使用する装置


などにより、それぞれ開始時期やタイミングは多岐にわたります。
そのため、厳密にいつになったら矯正をスタートするかは特に決まりはありません。

同じお口の状態でも、矯正方法によって矯正の開始時期は異なります。

小児歯科の観点から矯正の時期を考える場合、いつもお伝えすることは”矯正のご相談は、なるべく早めに受けることをおすすめします”ということです。

矯正の方法によっては、装置が使える時期やタイミングに制限があるケースもあります。また、顎を広げる処置が必要な場合、顎の成長する時期を過ぎてしまうと治療の方針が変わってしまう場合もあります。

過ぎてしまった時間は戻すことはできません。

なので、矯正のご相談は早めに受けていただき、矯正を始めるのに良い時期を前もって把握・理解しておくことをおすすめします。

そのうえでお口の状態や、ご家族・お子さんの希望、矯正にかかる費用、お子さん本人の負担を考慮し、矯正の方法や開始の時期を考えていただくと良いと思います。

矯正が必要な場合でも、歯並びや噛み合わせが悪くなる原因にアプローチしながら矯正治療を行うことで

  • 矯正期間の短縮
  • 治療後の歯並び後戻りの防止
  • 口元やお顔立ちのバランスなど、歯並びや噛み合わせ以外の部分もよくなる

すでに歯並びや噛み合わせが悪くなってきてしまい、矯正が必要な方にも矯正治療の後押しという意味合いで”悪くなる原因”に対してのサポートを歯科医院で受けていただければと思います。
かなやま歯科
院長
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